2011年06月21日

訪問診療

 認知症のおばあちゃんの入れ歯が完成したので、さっそく、装着しに行ってきました。

 といってもなかなか意思の疎通が出来にくく、何を言われているのか理解できない言葉が多くて、対応に苦労します。

 上の入れ歯を入れると、上唇で外そうとして外れてしまいます。

 下の入れ歯を入れると、舌をぐるぐるまわして吐き出してしまいます。

 以前使用していて合わなくなり、外したままになっている入れ歯にできるだけ合わせて作っているのですが、、、。

 「無理かも」と内心思いました。

 自分で入れてもらうようにお願いして、なんとか入れたり、出したり、同じことを何回も繰り返します。

 いろいろぶつぶつと、独り言のような、文句のようなことを発しながら、でも、繰り返します。

 45分くらいたって、以前に使用していた入れ歯安定剤を少しつけて入れてもらうと、

 2回目から上の入れ歯が外れなくなりました。

 みんなで、精一杯、褒めて、喜んで、

 1時間を超えてきて、食事の時間が近づいたので、「出来るだけ、口に入れる練習をお願いします」と

 担当のスタッフの方にお願いして、その日は終わりました。

 週明けにご家族の方に連絡を取って、様子を伺うと、

 なんと、上下の入れ歯を入れて、軟らかい食材で、食事をされているとか。

 「おーミラクル!」「今回思案して、初めてやってみた作り方が良かったんだ」

 「優秀な我が技工士さんに感謝です」

 とりあえず、早い目に具合を見に行きます。  


Posted by 中原歯科医院 院長 at 11:50