2017年09月13日

訪問歯科診療ではじめる摂食嚥下障害へのアプローチ⑨

 歯科補綴的アプローチ
  粉砕されなかった食物は吸収が悪く、毎日の食事で非常にゆっくりと栄養状態が低下していく。
1、まずは、普通食の「嚙める義歯」を。
  *直近のインプラント学会で補綴をしただけでは患者の栄養状態が良くならず、食形態を含めた栄養指導が重要と言われ始めている。
2、機能が低下すると、舌を口蓋に押しつぶして噛む「押しつぶせる義歯」を。
  咬合高径が低いほうが押しつぶしやすくなるので、舌接触補助床(PAP)が適する。
3、さらに、機能が低下すると、舌が前後に動き吸啜する運動をするようになり、ゼリー食やペースト食しか食べられなくなる。「飲み込める義歯」  へ。
  咬合高径が低いほうが良い。無歯顎で顎位が不安定な場合は上だけ装着すると、舌の固定
  位置がはっきりして嚥下機能が良くなることがある。
4、義歯を外すとき。顎堤がなく義歯が不安定になってうまく嚥下できなくなって外した        
  方がかえって良い場合。(歯科医師の技量が特に問われるところ)
  上の義歯が口蓋の感覚を阻害する場合(舌感覚麻痺)義歯を外してよいという適切な   判断ができるのは歯科医師しかいない。

  


Posted by 中原歯科医院 院長 at 08:17