院長のブログ

　昔からの患者さんで、ラウンジのママが来院。

　「先生、作ってもらっていた右上の入れ歯がなくなったの。かなり酔ってて、家の中をいくら探してもないの。お店があるから早く作って」

　「えー、右の上の入れ歯は特殊な入れ歯やのに、もう一回良く探してみたら」

　「本当にないからお願い」

　「わ、分かりました」

　右の上の犬歯から後ろ３本がなくてその後ろに１本奥歯があり、ブリッジはできないので、入れ歯の設計になり、お仕事上、留め金が無いようにしてほしいとのことで、前と後ろの歯を筒状のゴールド冠でかぶせてその上に、被さるようにして作る特殊な入れ歯でした。

　普通は、筒状のゴールド冠から作り直さないと維持力が不安定になるのですが、制作日数の短縮と費用のことから、そのまま型を取って作り直すこととしました。

　１週間ほどして試適したところ、うまい具合に維持することが確認されたので、完成させました。

　装着の日、「先生、あってん、なんと薬箱の中から、、、」

　「あらーー」

　「でもしょうがないからそれ入れるわ」

　ということで、セットしました。

　上手くできているので、ご本人は満足されていますが、ボトルキープ１５本分くらいかかりました。

　本当に高い入れ歯となりました。