2012年01月23日

「世界を変えた10冊の本」①アンネの日記その2

 「ユダヤ人は何故差別されたか」

 そもそもは「新約聖書」にさかのぼります。

 「マタイによる福音書」の中に次のようなエピソードが出ているからです。

 ユダヤ教の改革運動をしたために死刑判決を下されたイエスが、十字架に架けられるとき、ローマ総督のラピトが、押しかけたユダヤ人に十字架に架ける必要があるのかと訊ねたところ、人々は「イエスを十字架につけろ、その責任は、我々と子孫にある」言った。とあります。

 ユダヤ人であったイエスが、ユダヤ人によって十字架に架けられて、この一説が、キリスト教信者によるユダヤ人迫害のきっかけとなっているのです。

 その後、中世のヨーロッパで、卑しいとされていた金貸しにしか職としてなかったユダヤ人が、努力して大金持ちになったり、
 世界に離散したユダヤ人が、こっそりとユダヤ信仰のために集まっていると、「ユダヤ人陰謀説」が誕生したりして、ユダヤ人迫害が続いていくのです。

 ヒットラーは、ドイツ人というアーリア人であり、第1次世界大戦後ドイツの高額な賠償金に苦しんでいる現状から、ユダヤ人という「敵」を作って支持率を高めていったのでした。


 次は、「聖書」です。



Posted by 中原歯科医院 院長 at 07:19