2012年02月03日

「世界を変えた10冊の本」⑤ 「資本論」

 ドイツが誕生する前のプロセインのユダヤ人家庭に生まれたカール・マルクスは、「資本論」で、
資本主義がなぜ非人間的な経済体制になるかを説きました。
 彼は、エンゲルスと共に共産主義運動を始めます。
 マルクスの理論は、ロシア革命を引き起こし、やがて社会主義体制を採用する諸国が増大しました。
日本では、第2次世界大戦後、一世を風靡しました。

 マルクスの理論は「労働価値説」と呼ばれ、「資本家は労働者を雇って働かせることで新しい価値を生み出す。価値は蓄積されて資本となり、資本の奴隷になった資本家は、利益を上げるために無秩序な競争に投入して、恐慌を引き起こす。貧富の格差が拡大し、困窮した労働者は団結して、革命を起こし、資本主義を転覆させる」というものです。

 なにか、まさに、今のことを言い当てていますね。

 商品には、「使用価値」と「交換価値」があり、その価値は、「労働の量」(労働時間)によって測られる。
 その価値の共通の存在が、「貨幣」である。

 労働者は自分の労働力を正当な価格で資本家に売っていたとしても、資本家は労働者の労働によって、それ以上の価値を得ているのです。
 資本主義社会の労働者は、「生かさぬよう、殺さぬように」働かされるのです。

 マルクスは、資本主義の崩壊は描き出しましたが、社会主義、共産主義についての詳しい言及はありませんでした。
 結局、社会主義、共産主義では、労働者の労働意欲は減退し、食料不足等が起こり、体制維持の為に言論自由が奪われ、崩壊していきました。

 マルクス主義理論では、封建社会から資本主義社会を経由して社会主義社会に到達するはずだったのですが、実際には、封建社会から社会主義を経由して資本主義に至ったのです。



Posted by 中原歯科医院 院長 at 07:27