2017年09月05日

訪問歯科診療ではじめる摂食嚥下障害へのアプローチ③

 食事介助・支援(意思の疎通がなくても、今の機能を活かすアプローチ)

 先行期:サーカディアンリズム(日中変動)を考慮し、体調の良い時間帯に栄養摂取量
を稼ぐことは重要。一概には言えないが朝が多い傾向。ながらより集中して食べ
る。傾眠傾向のある人は食事前の口腔ケアが有効。
 準備期:マッサージはあまり動かしていなかった筋に刺激を与える。過緊張をほぐすこ
とも重要。口腔ケアも刺激することを目的とする。口腔ケアによって咽頭の嚥下
反射を誘発しやすくなる。「食べるのが遅くなった」「量が減った」は歯科治療が
必要かも。食物の温度が人肌は嚥下を誘発しにくい。味付けは濃い、甘いほうが
量が増える。食形態の決定は重要。義歯装着者は押しつぶすことは出来ても、線
維性(葉野菜、海苔)のものや弾性の高いもの(イカ、タコ、かまぼこ)をかみ
切ることは苦手。増粘剤は口腔に残っていると固形化するので注意。口腔乾燥に
は唾液腺マッサージと水分補給を。湿潤剤や人口唾液は食塊形成には有効でな
い。一口量は多いほうが嚥下を誘発しやすい。麻痺がある人にはないほうへ食物
を入れる。クッションや枕で麻痺側を上になるようにする。 
口腔期:送り込みを補助するには角度を30~45度のリクライニングさせるとよい。
    ただし、自食や咀嚼には不適。水のような流れの早いものは誤嚥しやすい。
嚥下の補助として喉頭付近を手指で上下にさする方法がある。
 咽頭期:頸部の過緊張を取り除く。頸部の角度が前屈位になっていると誤嚥のリスク
が減る。口に入れるペースはゆっくり。咽頭残留がある人には、交互嚥下が有効
 (食品のあとにお茶、味噌汁、ゼリーを食べる)
  食道期:逆流しやすい人には、食後座位を30分保つ。30度のリクライニングでも可



Posted by 中原歯科医院 院長 at 08:15