2017年04月03日
江戸時代中期のヨーロッパの入れ歯
当時の入れ歯は、現在のように顎の粘膜に吸い付くという原理は全く考えられていなかった。上下の馬蹄型の入れ歯は、バネでつながっており、装着しても不安定であった。上の歯のない人に、フォシャールは下の歯列を取り囲む金属の枠の後方に板バネを付けて、そのバネの力で上の入れ歯を上方に押して落ちないように工夫した。しかし、この板バネ付きの入れ歯は、顎の粘膜を傷つけることが多いので、板バネに代えてラセン状のスプリングをつけるように改良された。
この方法の入れ歯によって、ヨーロッパの貴婦人たちは口元の美しさを回復した。貴婦人たちは、宴会に出かける時は入れ歯を外して自宅で食事をし、食事が終わると入れ歯をしてサロンでワインを飲み、おしゃべりをしていた。そのため、「サロンの女性は空気を食べている」とか「話の途中で休まないと入れ歯が落ちてくる」と言われていた。


この方法の入れ歯によって、ヨーロッパの貴婦人たちは口元の美しさを回復した。貴婦人たちは、宴会に出かける時は入れ歯を外して自宅で食事をし、食事が終わると入れ歯をしてサロンでワインを飲み、おしゃべりをしていた。そのため、「サロンの女性は空気を食べている」とか「話の途中で休まないと入れ歯が落ちてくる」と言われていた。


Posted by 中原歯科医院 院長 at 08:16